2010 Fiscal Year Annual Research Report
サイバーフィジカルシステムにおける環境適応型制御タスク管理機構の開発
Project/Area Number |
21560464
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
潮 俊光 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (30184998)
|
Keywords | 制御工学 / システム工学 / サイバーフィジカルシステム / リソース配分 / 最適化 / スケジューリング / センサネットワーク / 低消費電力 |
Research Abstract |
サイバーフィジカルシステムにおいて分散的に処理を行うマルチティア計算機システムを効率的に管理することは重要である.複数のタスクが各ティアに対して利己的に処理要求を出す場合に,各ティアのリソース制限を満足するようにリソースの調停を行う動的管理機構の設計法を提案した.システム全体を差分方程式でモデル化し,調停が達成できるための十分条件を導出した. サイバーフィジカルシステムにおいて複数のタスクを一つの計算機システムを用いて実行する場合を考えた.各タスクは複数のバージョンンと呼ばれる処理アルゴリズムを持っており,そのアルゴリズムによって処理の品質と実行時間が異なる.各タスクがリリースしたジョブはEDFスケジューラによってスケジュールされて実行されると仮定する.リリースされたジョブのすべてがデッドラインミスとならない条件をスラックを用いて表した.その条件を満たしつつシステム全体での処理の品質の総和が最大となるようにリリースするジョブのバージョンを決定する方法を提案した.本手法は,離散最適化問題として定式化できるが,動的計画問題に変換し,制約条件を利用した探索の効率化を行っている.さらに,ヒューリスティックな探索空間の縮小方法を提案し,その性能を評価した. 指定されたミッション空間を複数のモバイルセンサでセンシングするときに,そのセンシング性能の最大化は重要である.一方で,モバイルセンサは電池駆動型が多く,消費電力の節約も重要である.この二つはトレードオフの関係にある.消費電力の低減を考慮したセンシング性能の最大化問題をポテンシャルゲームとしてモデル化した.このポテンシャルゲームのナッシュ均衡がレプリケータダイナミクスの安定平衡点となることを利用した分散型最適センサ配置方法を提案した.さらに,シミュレーションにより低消費電力化の重要性とセンシング性能との関係を調べた.
|
Research Products
(5 results)