2009 Fiscal Year Annual Research Report
パフォーマンスモニタリングとネットワークによる情報型適応制御系設計に関する研究
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21560468
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
水本 郁朗 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (30239256)
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Keywords | 概強正実(ASPR) / 並列フィードフォワード補償器(PFC) / FRIT法 / マルチレートシステム / 出力フィードバック制御 / 出力推定器 |
Research Abstract |
平成21年度は,出力フィードバックに基づく制御系のパフォーマンスモニタリングを用いた再設計法および出力フィードバックに基づくマルチレートによるネットワーク制御系設計それぞれに対して個別に理論的検討を中心に基礎研究を行った.具体的には,以下の項目に対して,理論的検討を行った. 1 パフォーマンス評価を用いた出力フィードバック制御系の再設計に関する基礎研究 システムが概強正実(ASPR)であるとき,適応出力フィードバックにより安定化可能であり,ロバストかっ高精度な制御系が設計できることがこれまで明らかになっているが,このASPR性は,実システムに対し大変厳しい条件であることが知られている.この問題の最も有効な解決策として,並列フィードフォワード補償器(PFC)を併用した設計法が提案されている.ここでは,パフォーマンス評価を用いたシステムの再設計手法の検討のひとつとして,1回の実験結果のみを用いたモデルフリーな制御器のみでなくPFCを含んだ制御系全体の設計手法に関する基礎的かつ理論的研究を行った. 2 マルチレート手法を用いたネットワーク出力フィーダバック制御系設計に関する基礎研究 ネットワーク制御系は,ネットワーク通信により,情報を得たり,制御したりするシステムであるが,通信遅延やパケットロスなどのさまざまな問題が指摘されている.ここでは,マルチレート手法を発展させた部分的に出力の検出できないシステムに対する出力推定器を用いる手法による制御系設計法の理論的研究を行った.
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