2011 Fiscal Year Annual Research Report
パフォーマンスモニタリングとネットワークによる情報型適応制御系設計に関する研究
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21560468
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
水本 郁朗 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (30239256)
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Keywords | 概強正実(ASPR) / 並列フィードフォワード補償器(PFC) / FRIT法 / マルチレートシステム / 出力フィードバック制御 / 出力推定器 |
Research Abstract |
平成23年度は,前年度までに得られた制御系設計法及びマルチレート手法によるネットワーク制御系設計法の基礎的な結果に対するさらなる理論的拡張を行い,パフォーマンスモニタリングとネットワーク制御手法を融合させた情報型適応制御手法の体系化について検討した.具体的には, 1パフォーマンス評価を用いたシステムの再設計手法の検討のひとつとして,1回の実験結果のみを用いたモデルフリーなFRIT手法を用いたPFCを含んだ制御系全体の設計手法をパフォーマンスモニタリングによる適応制御系設計に拡張し,制御器のみでなく制御系全体をモデルフリーに適応設計する設計手法に関する検討を行った.さらに,これまで検討してきた適応マルチレート手法を発展させた部分的に出力の検出ができないシステムに対する出力推定器を用いる制御系設計法を各サンプリングで出力が非一様にサンプリングされる非一様なマルチレート手法に拡張し,ネットワーク制御系設計法への拡張について検討を行った.これらの結果に基づき,パフォーマンスモニタリングとネットワーク制御手法を融合させた情報型適応制御手法の体系化について検討した. 2さらに,開発したそれぞれの手法の有効性および実用性を数値シミュレーションおよび実験室レベルの実験装置により検証した.実験は,(1)タンクプロセスによる制御実験および(2)磁気浮上システムによる制御実験を行った.タンクプロセスによる制御実験では,人為的にパケットロスを発生させることにより,既存の実験装置においてネットワーク制御系を仮想的に実現し,新しく構築したマルチレート手法によるネットワーク制御手法の有効性および実用可能性の検証を行った.また,磁気浮上システムによる制御実験では,構築したモデルフリーな制御系設計手法の有効性および実用可能性を検証した.
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