2011 Fiscal Year Annual Research Report
切替え・ハイブリッドシステムの実用安定性と実用安定化
Project/Area Number |
21560471
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
サイ 貴生 芝浦工業大学, システム理工学部, 准教授 (30304190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 友明 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (70364023)
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Keywords | 切替えシステム / ハイブリッドシステム / 実用安定性 / 実用安定化 / ε-実用安定(化) / 漸近安定性 / ディスクリプタシステム / 切替え積分器 |
Research Abstract |
本年度では,切替え・ハイブリッドシステムに対してε-実用漸近安定性を解析したうえ,ε-実用漸近化アルゴリズムを開発し,理論と実験の両面から提案アルゴリズムを確認している.具体的に,前年度までの既存研究では切替えスカラーシステム(積分系,PWS)と切替えアファインシステム(PWA)について,実用安定性を解析し,切替えによるε-実用安定化を達成することが可能であることを例題で検証してきたが,本年度ではこれらの成果を踏まえて,ε-実用安定性(化)をε-実用漸近安定性(化)へ拡張する,すなわち,共通な平衡点をもたない複数サブシステムが構成された切替えシステムがε-実用漸近安定となるような切替え.アルゴリズムを提案している.具体的なアプローチとしては,適切に小さな区間を設けて,対象システムを切替え線形システム(PWL)と切替え型積分器(PWS)との並列結合に分け,それぞれの部分をε-実用安定化することによって全体のε-実用漸近安定化を図る.そこで重要となるのは,いかに区間を分割するかと,各区間における安定性解析に用いられる区分的リヤプノフ関数候補をどう構築するかにある.本研究ではそれぞれ,グリッド凸最適化に基づくアプローチとLMIに基づく計算方法を提案している. 研究の有効性は数値シミュレーションと実機実験の両方を用いて検証された.シミュレーションはMATLABとSIMULINKのパッケージやC言語によるプログラミングを用いて実施しているが,実機実験はサーボモータの出力レギュレーションを考えて組み立てを行っている. 研究結果の発信については,6月末アメリカのサンフランシスコで行われるメジャーな国際会議ACC2011と,8月中旬北京で行われる国際会議ICMA2011に参加し,研究論文を発表している.
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Research Products
(5 results)