2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560475
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
野中 謙一郎 東京都市大学, 工学部, 准教授 (30298012)
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Keywords | 非線形制御 / 最適化計算 / 組込みCPU / 移動ロボット / 障害物回避 |
Research Abstract |
脚関節を備えた車両型移動ロボットは,高い運動性能を有し,屋内環境などの障害物の多い複雑な環境へ適応できる.この移動ロボットについて本研究では下記3項目の開発を目的としている. 1.組み込みCPUにも実装可能な動的な車輪配置による隘路通過や障害物回避制御則 2.画像とレーザ測域センサに基づく障害物回避の最適経路計算を用いた誘導制御技術 3.実機の脚・車輪型移動ロボットへ実装し,複雑な屋内環境での運用を実現 上記の目的について,平成22年度は以下の4項目を目標とした研究を行った。 (1)組込みCPUにも実装可能な,モデル予測制御に基づく移動ロボットの障害物回避制御則を提案する. (2)障害物回避実験を行うために,測域センサや天井カメラを用いた障害物検出システムを構築する. (3)走行時における路面の不確定性の影響を抑えたロバストな走行制御手法を導出する. (4)車輪横滑り角を検出するオドメータシステムを構築し,性能を検証する。 その結果(1)については,組込みCPU用に数学関数の計算を行わずにモデル予測制御を実装する手法を構築し,4WSの移動ロボット実験機に適用し,有効性を検証した。(2)では測域センサを用いた自己位置推定と障害物検出システムを構築し,また,天井カメラの無駄時間をスミス法により補償する誘導制御システムを構築し,障害物回避誘導制御実験を可能にした.(3)では,反複数値計算を用いた車両のスライディングモード運動制御手法を提案し,前輪操舵型移動車両に対して実機検証を行い,有効性を検証した.(4)では,キャスタ型のオドメータを移動ロボットに装備し,車輪横滑り角の検出性能を検証した.
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