2009 Fiscal Year Annual Research Report
高温条件下における各種セメントの自己収縮の実用評価式
Project/Area Number |
21560489
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Research Institution | Ashikaga Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮澤 伸吾 Ashikaga Institute of Technology, 工学部, 教授 (10157638)
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Keywords | マスコンクリート / 自己収縮 / 予測式 / 温度応力 |
Research Abstract |
2009年度は、マスコンクリート構造物の温度ひび割れ制御の合理化に資するために、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの自己収縮および温度応力に及ぼす部材寸法および施工時期の影響について実験により検討を行った。すなわち、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリート供試体について高温履歴条件下での自己収縮ひずみを測定し、20℃一定の場合と比較検討を行った。そして、得られた測定値を日本コンクリート工学協会(JCI)「マスコンクリートのひび割れ制御指針2008」の予測式による計算値と比較検討した。また、自己収縮ひずみの測定を簡単に行うために、円柱供試体による縦型供試体を用いる新たな試験方法について、従来の角柱供試体による横型供試体を用いる試験方法と比較して検討を行った。その結果、高温履歴を受けるコンクリートの自己収縮ひずみは、20℃一定条件の場合と比較して、初期材齢における増加速度だけでなく終極値も大きることが分った。また、環境条件によって打込み温度や温度上昇量が異なっても、コンクリートの自己収縮ひずみはコンクリートの最高温度によって概ね予測できることが推察された。なお、インバー鋼を拘束体とした一軸拘束試験を実施しており、マスコンクリートを想定した温度履歴をコンクリート供試体に与えて、拘束応力試験および力学的特性も実施している。今後、対象とするセメントの種類および温度範囲を拡げて実験を行ない、自己収縮予測式の構築およびそれを用いた温度応力の算定精度について検討を行う必要がある。
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