2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560511
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
小幡 卓司 大阪府立工業高等専門学校, 総合工学システム学科環境都市システムコース, 准教授 (20214215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新納 格 大阪府立工業高等専門学校, 総合工学システム学科・環境都市システムコース, 教授 (70198422)
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Keywords | 地球温暖化 / 橋梁構造物 / 超抱絡分析法 / 資源ストック |
Research Abstract |
平成22年度においては,従来用いていたCO_2等の温暖化ガス排出量やメンテナンスコスト製品としての橋,寿命などのパラメータに加えて,資源ストックとしての使用鋼材の重量を考慮して解析を行った.この資源ストックとしての鋼重の意味は,社会基盤構造物では,一般に50年程度以上の供用期間を有することから,単純にリサイクル率などをパラメータに加えることは合理的ではないと判断し,国内の鉄鋼資源が供用を終えるまで蓄積されることに着目し,パラメータに加えたものである.すなわち,鋼はスクラップからほぼ同じ製品を造ることが可能なため,メンテナンスが確実に行われば仮に50年以上の供用期間後でも使用可能であり,資源の蓄積といった考え方を導入した.次に解析方法は,抱絡分析法(DEA)を発展させた超抱絡分析法(SDEA)を採用した.SDEAは複数の事象における効率性が100%となった場合,どの事象の効率性が真の100%を精査する手法である.従来は1入力1出力程度でのみSDEAの採用実績はあったが,多入力・多出力の場合,フロンティアラインが判然としないため,著者の知る限りでは採用された例はない.そこで,本研究では多入力・多主力時の順位付けの手法を新たに開発した手法を適用し,試設計を行った橋梁11橋に対して解析・検討を実施した. 解析結果からは,上位の橋梁群に対して適切な順付けが行われ,SDEAの本研究における適用方法は,妥当であることが判明した.ただし,下位の橋梁群においては,DEAとは逆に同じ順位になる場合があり,SDEAとDEAの使い分けを考慮する必要があることが判明した.
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