2009 Fiscal Year Annual Research Report
セメント改良した浚渫土,建設発生土の力学挙動の把握と弾塑性モデルによる挙動の再現
Project/Area Number |
21560519
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 英司 Nagoya University, 工学研究科, 助教 (00293647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 正樹 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00252263)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50093175)
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Keywords | 浚渫土 / 土質安定処理 / 管中混合固化処理工法 / 弾塑性 / 骨格構造 / 境界値問題 / 三軸試験 / 圧密試験 |
Research Abstract |
名古屋港ポートアイランド(以下PIと記す)に仮置きされている浚渫土砂を研究対象として以下の点を明らかにした. (1)PI浚渫土砂の改良方法 過去に実施された地盤調査結果を整理した結果,PI浚渫土砂は位置や深度によって含水比,粒度組成に違いがあることが分かった.地盤材料として有効利用するために,一軸圧縮強度を指標として調べたところ,それぞれ適した改良方法,固化材の配合量,養生日数があることが分かった. (2)管中混合固化処理工法を想定したセメント改良土の力学挙動 管中混合固化処理工法による改良を想定したセメント改良土を作製し,その力学特性を把握するために一軸圧縮試験,標準圧密試験,三軸圧縮試験を実施した.セメント改良により,圧縮量は小さくなり,長期養生を施すことで更なる強度増加が期待できる.非排水三軸圧縮試験では浚渫土と異なる挙動を示し,テンションカットオフと呼ばれる直線(引張り境界)上に沿って軸差応力が増加し,浚渫土に比べて早期にせん断面が発生した.しかし,固化材添加量が小さい場合や,拘束圧が大きい場合には,テンションカットオフの直線に到達することなく破壊し,通常の土と類似した挙動を呈するようになる. (3)弾塑性モデルを用いたセメント改良土の力学挙動の再現 次に(2)の試験結果を土の骨格構造の働きを記述できる弾塑性モデル(SYSカムクレイモデル)の応答で再現することを試みた.セメント改良土は,未改良浚渫土に比べて構造が高位化,過圧密が増大し,構造劣化しにくい,過圧密解消しにくい材料とすることで,圧密試験結果と三軸試験結果の傾向を再現することができた.三軸試験では供試体にせん断面が発生することから,要素挙動ではなく境界値問題と捉えることで,軸差応力がピークに達した後に軸差応力が低下する挙動を再現することができた.
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Research Products
(2 results)