2009 Fiscal Year Annual Research Report
補強土工法を援用し新設または改修した橋台構造物の地震時挙動とその設計に関する研究
| Project/Area Number |
21560522
|
|---|
| Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
|---|
Principal Investigator |
廣岡 明彦 Kyushu Institute of Technology, 大学院・工学研究院, 准教授 (70238400)
|
|---|
| Keywords | 地盤と構造物 / 橋台 / 補強土工法 / 耐震設計 / 模型実験 |
|---|
| Research Abstract |
補強土工法の原理を援用し,鋼製帯状材で補強した橋台において,入力振動の大きさ,補強材の形状が補強効果にどのような影響を与えるのかを明らかにするために振動実験を実施し,それぞれの補強効果を比較した。
(1) 250gal程度の入力振動の場合は補強によう橋台堅壁及び裏込め地盤の応答加速度への影響は殆ど見られなかった。350gal、及び400gal程度の入力振動の場合には補強により堅壁頂部の応答倍率の減少が見られ、350galのケースでは裏込め表層においても応答倍率の減少が確認できた。さらに350galのケースでは堅壁及び裏込め表層において位相差の減少がみられた。
(2) 堅壁頂部の加振前後の変位増分について各ケースを比較したところ、350gal程度の入力加速度では33.8%、400gal程度では15.0%の減少効果が確認できた。250galのケースでは補強効果は確認できなかった。
(3) 橋台に作用する前面荷重、背面荷重の増分により各ケースの補強効果を検証した結果、全てのケースに補強効果が見られた。これは補強無しの場合は前面荷重増分が背面荷重増分を上回っていたが、補強を施した場合は背面荷重増分の方が大きくなっていたことにより確認された。
(4) 橋台に作用する水平荷重の加振前後による増分及び加振時振幅から350gal、400gal程度の入力加速度の場合には補強効果が確認できた。ここでも250gal程度の入力加速度では補強効果は見られなかった。
(5) 鋼製帯状材の長さを1.5倍とした補強では堅壁頂部の残留変位は約60%抑制された.
|
