2010 Fiscal Year Annual Research Report
乱流特性を考慮した底質pickup関数の提案と統一漂砂量モデルの構築
Project/Area Number |
21560534
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
岡安 章夫 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (20213994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下園 武範 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教 (70452042)
松林 由里子 岩手大学, 工学部, 助教 (00586414)
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Keywords | 漂砂 / 底質巻き上げ / 砕波 / 乱流 |
Research Abstract |
乱流特性を考慮した底質pickup関数の構築に向けて,当該年度は段波における乱流特性と底面剪断応力の変化特性について実験を行うと共に,昨年度に引き続き,画像解析を用いた漂砂フラックスの定量的評価についての研究を継続した.さらに,底質移動による地形変化の定量的予測に使用する目的で,数値波動水槽の開発を継続した. 1.水路内段波による乱れ特性と底面剪断応力特性の把握 水用底面剪断力計の粗底面に対する特性について検証を行った.流水水槽内に段波を発生させ,この剪断力計を用いて,滑面および粗面における底面剪断力の特性を検討した.また,レーザー流速計(LDV)にて計測した底面直上の流速を用いて,段波通過時の乱流特性を計測し,底面剪断応力との関連について検討を行った. 2.画像解析による底質移動速度,底質濃度,底質移動フラックス量の評価 昨年度に引き続き,異なる粒径において,掃流・浮遊を含めた砂粒子の移動状況を把握するために,高速度ビデオカメラを用いて,PIVによる流速と砂粒子の運動解析を行った.ELバックライトによる透過型濃度計を用いた平面濃度分布を計測し,これらから漂砂フラックスの評価を行い,高い精度でフラックス評価ができることを確認した. 3.底質移動シミュレーションに応用可能な数値波動水槽の開発 数値波動水槽にpickup関数を組み込み底質移動計算を行う前段階として,砕波下のように気液界面が明確でない場にも適用することを考え,気相と液相の間に明示的な境界を設けずに統一的な計算が行える気液2相流の数値波動水槽の開発を行った.
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