2010 Fiscal Year Annual Research Report
浚渫窪地修復に伴う周辺底面環境への影響予測に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21560575
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
渡辺 亮一 福岡大学, 工学部, 准教授 (50299541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 惟義 福岡大学, 工学部, 教授 (00038100)
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Keywords | 浚渫窪地 / 貧酸素水塊 / 浮泥 / ヘドロ / 酸素消費 / 巻き上げ / 硫化水素 / 無酸素水塊 |
Research Abstract |
我が国の主要な沿岸域では,後背地の開発に伴う埋立てに伴い必要となる埋立材をその近傍から浚渫して来たために,いわゆる浚渫窪地が各地の沿岸に多数点在している.これらの浚渫窪地周辺では,夏季に例外なく貧酸素水塊が発生し,浚渫窪地内部は無酸素化されていることが,全国各地での事例や,博多湾における当研究室での観測結果より明らかになってきている. このような局所的な貧酸素水塊や苦潮(青潮)の発生原因となる浚渫窪地の埋め戻し,極度に閉鎖的な既開発地域周辺水域における環境修復等,これまでになかった新しい取り組みが全国各地で始まろうとしている.しかしながら,浚渫窪地の埋め立てに伴う周辺環境への影響を予測するためには,埋立てによって窪地内に既に大量に堆積しているヘドロが巻き上がり輸送されることで,どの程度,周辺の底面環境に影響を与えているかを把握する必要がある. 博多湾窪地内における貧酸素水塊の発生状況を現地における観測結果をともに,室内実験により土砂投入を行った際の浮泥の拡散過程のモデル化を行い,数値シミュレーションを行った.その結果,実際の窪地において土砂投入によってどの程度の浮泥が巻き上がり,影響圏がどのくらいの範囲に及ぶかをシミュレートするモデル化と数値解析を行うことが出来た.また,窪地形状の特性によって巻き上がり土砂の拡散過程に偏りが見られることも新たな解析結果として得られた.
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Research Products
(14 results)