2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560584
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 保宏 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (30262877)
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Keywords | 構造信頼性 / 耐震設計 / 性能評価 / 最大変位応答 / 地震ハザード / 荷重耐力係数 / Pushover / 多層骨組 |
Research Abstract |
本研究の目的は,性能設計の実現を目指して,構造特性の不確定性を考慮した最大変位応答に基づく実用的な耐震性能評価法を構築することである。特に,地震時の骨組の損傷度や安全性は最大変形量と良く対応することから,骨組の必要変形性能を把握することは極めて重要である。各次振動モードの二乗和平方(SRSS)によって最大変位応答を評価するモーダルアナリシスは比較的精度の良い手法であり,Inelastic Modal Predictorなど,塑性域にまで拡張した手法もいくつか提案されている。これを実用的な耐震信頼性評価に展開するためには,弾塑性1質点系の確率論的ハザード情報が必要となる。 今年度は,弾性応答スペクトルによる確率論的地震ハザード情報から得られる,各固有周期において超過確率が等しい応答値をつないだ一様ハザードスペクトルや,ある固有周期において超過確率n%の応答値をとるという条件の下で,各固有周期における応答の平均値をつないだ条件付平均応答スペクトルを用いて等価線形化手法により弾塑性1質点系の最大変位応答を評価する方法の精度について検討し,前者は過大評価に,後者は過小評価となる傾向があることを示した。 また,実用的な設計法へと展開するために,まずは取り扱いの簡単な使用限界状態設計を対象に,荷重耐力係数を用いることができる設計条件式を導いた。さらに,これまで提案されている荷重耐力係数の略算法を適用する上での問題点を整理し,これを解決すべく,新たな略算法を提案した。
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