2009 Fiscal Year Annual Research Report
高硬度ゴムとポストテンションブレースを用いた高性能コンパクト制振システムの開発
Project/Area Number |
21560588
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻 聖晃 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (00243121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉富 信太 京都大学, 工学研究科, 助教 (30432363)
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Keywords | コンパクト制振システム / 高硬度ゴムダンパー / 動的載荷実験 / ポストテンションブレース / 間仕切り壁 |
Research Abstract |
1、高硬度ゴムをダンパー要素とするダンパーユニットを,ポストテンションブレースを介して建物骨組に設置するコンパクト制振システムについて,(a)ポストテンションブレースの一端を,載荷用フレームに直接接合した場合,および,(b)載荷用フレームに,量産住宅の天井部分要素(上側)および床部分要素(下側)を設置し,その上下の部分要素の間に,コンパクト制振システムを組み込んだ間仕切り壁システムを設置した場合,の二種類の動的載荷実験を実施した.載荷振幅は0.03mm~20mm,載荷振動数は0.01Hz, 1Hz, 3Hzとした.本実験の意義は,コンパクト制振システム単体での性能と,本制振システムを量産住宅に間仕切りシステムとして組み込んだ場合の性能を比較し,天井や床を介して制振システムが建物骨組に組み込まれることで性能に対するどのような影響があるかを明らかにできるところにある. 2、本制振システムでは,建物骨組に生じる層間変位によりダンパーユニットに回転が生じるため,層間変形角で1/100程度の大変形領域までの荷重-変形関係をシミュレートするためには,幾何学的非線形性を考慮できるシミュレーションモデルの構築が必要となる.そこで,幾何学的非線形性を考慮できる詳細なシミュレーションモデルと,ダンパーユニットの回転を無視した簡易なシミュレーションモデルの両者によるシミュレーション結果を比較して,ダンパーユニットの回転が本制振システムの力学的性能に与える影響を明らかにした.
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