2009 Fiscal Year Annual Research Report
構造体コンクリートの発熱・熱伝導・水分拡散モデルを統合した強度推定システム
Project/Area Number |
21560606
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Research Institution | National Institute for Land and Infrastructure Management |
Principal Investigator |
杉山 央 National Institute for Land and Infrastructure Management, 住宅研究部住宅生産研究室, 室長 (50344015)
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Keywords | コンクリート構造体 / 強度発現 / セルント水和反応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、コンクリート構造体内部で生じる発熱、熱伝導および水分拡散の影響を取り込んだ構造体コングリートの強度推定システムを開発することである。コンクリートの発熱にはセメントの水和反応が大きく関与し、またコンクリート中の水分拡散にはセメントの水和反応による水分消費が複雑に関与している。そこで、本研究では次の(1)~(5)のモデルを互いに関連付けるとともに統合した(6)の強度推定システムを構築する。 (1)セメントの水和反応・組織形成モデル (2)コンクリートの強度発現モデル (3)コンクリートの発熱モデル (4)コンクリート構造体の熱伝導モデル (5)コンクリート構造体の水分拡散モデル (6)上記モデルを統合した強度推定システム 上記の(1)~(4)については研究代表者がこれまでに実施した研究において、すでにプロトタイプモデルが完成している。本研究では(5)および(6)を中心に取り組んでいる。平成21年度は、以下の研究を実施した。 1)コンクリート構造体の水分拡散モデルの開発 コンクリート構造体内部で水分が拡散する過程を精緻に予測するモデルを構築した。 2)コンクリート試験体中の水分拡散を定量的に把握するための実験 水分拡散モデルの適合性を検証するため、コンクリート中の水分拡散現象を定量的に把握するための実験を行った。各種形状のコンクリート試験体の所定位置に印加電圧センサーおよびT型熱電対を埋め込み、水分量および温度の経時変化を調べた。平成21年度の実験では一般強度のコンクリートを対象とした。
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