2009 Fiscal Year Annual Research Report
介護施設の小規模化に伴う人権を尊重した個別入浴介護を支える環境の検討
Project/Area Number |
21560625
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
齋藤 芳徳 Ibaraki University, 教育学部, 准教授 (40330641)
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Keywords | 介護浴槽 / 介護入浴環境 / 介護施設 / 利用者 / 介護者 / 経営者 |
Research Abstract |
本研究は,介護施設における入浴環境の利用実態を把握し,人権を尊重した介護浴槽及び入浴ケア環境の必要性を導き出すことが目的である。本年度は,介護浴槽の利用実態調査を実施して,以下の知見を得た。 1)高齢者介護施設における介護浴槽の利用実態調査 (1)利用者の目線で求められる介護浴槽の条件について ・ADL低下者の場合,科用者の残存能力を引き出す介護浴槽が求められており,利用者の残存能力を引き出す介護浴槽は,介護者の介護負担の軽減にもつながる。 ・認知症高齢者の場合,家庭に近い介護浴槽が利用者の残存能力を引き出すことにつながる一方,非家庭的な介護浴槽は,利用者の混乱を招く可能性が高い。 (2)介護者の目線で求められる介護浴槽の条件 ・家庭環境に近い介護浴槽は,介護者の誤動作が少なく,安全・安心な入浴環境につながる一方,非家庭的な介護浴槽は,介護者の誤動作を招く可能性が高い。 ・入浴介護時の移乗回数の軽減は,介護負担の軽減につながる。また,できるだけ一人で安全に移乗介助だ可能な介護浴槽が求められている。 (3)経営者の目線で求められる介護浴槽の条件 ・介護施設の介護単位の小規模化に伴い,入浴環境には,省スペース化・省コスト化が求められている。 ・介護者の腰痛リスクの減少や,介護時の事故が極力ない介護浴槽が求められている。 2) 重症心身障害児・者施設における介護浴槽の利用実態調査 ・一般的な要介護高齢者よりも,相対的に大柄なので,移乗時の負担が大きい。 ・要介護高齢者との相違点について,調査結果を分析中である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
齋藤芳徳, 他8名
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Journal Title
介護職員基礎研修課程テキスト4(第2版)認知症の理解(日本医療企画)
Pages: 246(119-135)
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[Journal Article]2010
Author(s)
齋藤芳徳, 他8名
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Journal Title
介護職員基礎研修課程テキスト5(第2版)介護におけるコミュニケーションと介護技術(日本医療企画)
Pages: 455(377-421)
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