2010 Fiscal Year Annual Research Report
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21560627
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小場瀬 令二 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (80144202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 さやか 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (70422194)
小山 雄資 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (80529826)
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Keywords | 地区計画 / 事前確認制度 / しゃれ街条例 / 常盤平住宅地 / 二子多摩川住宅地 / 水戸市郊外住宅地 |
Research Abstract |
平成22年度においては、大きく3つの住宅地の実態調査を実施した。一つは、地区計画の規制をかけるのに失敗した東京板橋区にある常盤台住宅地を中心にして、その住宅地の整備の経緯、地区計画の規制をかけることに失敗した後に、それを補うものとして、しゃれ街条例による規制をかけた経緯について調査を実施した。この条例は地区計画には至らないものの、住民自身が事前に建築確認(景観等に関するチェック)を行うという制度になっている。この3年間でしゃれ街条例に基づく住民委員会の指導の実態、その効果について調査分析を行った。その結果、地区計画のように厳しい規制ではないが、最小限宅地規模の順守、建替え時の緑地の保全など、不十分ながらも一定の効果をあげており、条例による規制誘導が地区計画規制への準備段階として機能していることが明らかになった。今後常盤台住宅地が200年住環境を維持していくには、居住者が事前確認制度への積極的な関与が必要だと思われる。他方現在は住民によるボランティア活動の範囲で実施しており、継続性があるかどうかについては疑問符がっくといわざる住宅地環境への関わり合いが重要だと思われる。/2つ目は、東京二子多摩川住宅地において、駅前に超高層マンションが建設されることにより良好なる住宅地の地価がどのような影響を受けるかを調査したものである。地価上昇をもたらす超高層マンションの建設は、一般にその近隣においても地価上昇をもたらすといわれてきた。実際近隣地域の地価上昇の効果を確認することができた。しかし近隣にある良好なる低層戸建住宅地においては、超高層マンションの建設は景観的阻害要因になることから、地価の下落をもたらしていることを明らかにすることができた。良好なる低層戸建住宅地の持続性を保持するためには、近隣地域の超高層マンション建設についても十分配慮が求められよう。/3つ目の事例は水戸市の郊外戸建住宅地で人口が減少に転じ、空家空地が増加している住宅地において、将来どのように空地空家が連胆しそうかを予測し、そのような衰退する郊外住宅地を200年住宅地にするべく再整備手法について検討を行った。
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Research Products
(1 results)