2009 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロインプリンティングシリカガラスの作製とその透明焼結機構
Project/Area Number |
21560701
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤野 茂 Kyushu University, 工学研究院, 准教授 (10304833)
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Keywords | シリカガラス / 粉末焼結法 / マイクロインプリンティング / 成形加工 / 結晶化 / 透明 / 構造 / ラマン分光法 |
Research Abstract |
耐熱性・光透過特性に優れたシリカガラスに代表される無機材料をベースとした光・電子集積技術は今後、重要な基盤技術である。すなわち、将来的には従来の板ガラスからガラスフィルムへと、更には、マイクロインプリンティング加工へと今後、用途に応じたマイクロ成形・加工技術の要求は益々高まり、高精度かつ生産性の高いプロセスの確立が要請されている。しかしながら、省エネルギー型製造プロセスが明らかにされていないのが現状である。本年度は粉末焼結法を用いた透明マイクロインプリンティングシリカガラスの製造に関する研究を行った。出発原料としてはナノシリカ粒子とポリビニールアルコール(PVA)を用いて、ナノ粒子分散スラリーを調整した。得られた溶液を所望の形状を有する鋳型ヘキャスティングを行い、乾燥後、ナノコンポジット成形体を得た。成形体は電子顕微鏡による微細構造、細孔径分布測定により評価した。得られたナノコンポジット成形体へ室温インプリントを行った。微細構造を有する石英モールドを、大気中、室温にてインプリントを行った後に、大気中、1000℃にて焼成することにより透明シリカガラスの表面に微細構造を形成することが出来た(凹凸構造のピッチ幅:500nm)。作製したシリカガラスの密度やビッカース硬さは、合成石英の物性と同等の値を示し、可視域で85%以上の高い光透過特性を示した。
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Research Products
(14 results)