2010 Fiscal Year Annual Research Report
コンビナトリアル・スパッタ法によるEL素子用超高輝度青色蛍光体薄膜の開発
Project/Area Number |
21560728
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 内嗣 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70113032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 俊弘 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30257448)
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Keywords | 薄膜 / EL素子 / コンビナトリアル / スパッタリング / 蛍光体 |
Research Abstract |
本研究のゴールは、本コンビナトリアルスパッタリング成膜技術を確立し、蛍光体薄膜開発の効率を飛躍的に高めると共に、本成膜法を駆使してLa_2O_3ベース多元系(複合)酸化物蛍光体薄膜薄膜エレクトロルミネッセンス(EL)素子、特に超高輝度青色発光薄膜EL素子を開発することにある。具体的には、La_2O_3をベースに、これまで我々のグループが開発してきた各種酸化物蛍光体(2元あるいは3元化合物)を複数組み合わせた多元系複合酸化物蛍光体を開発し、超高輝度、高発光効率無機薄膜EL素子を実現することにある。本年度は、研究実施計画に基づいて研究を実施し、以下に記載する研究成果を得た。 1) 高輝度発光の期待できる酸化ガリウム(Ga_2O_3)-酸化錫(SnO_2)系、酸化ガドリニウム(Gd_2O_3)-酸化バナジウム、(V_2O_5)系、酸化イットリウム(Y_2O_3)-酸化錫(SnO_2)系の各種多元系酸化物蛍光体薄膜のコンビナトリアルスパッタリング成膜技術を確立できた。 2) Eu, Tm, Ti及びMn等の添加量の基板位置依存性、組成及び発光中心添加量が基板位置で制御できることを実証でき、最適組成及び発光中心添加量を明らかにした。 3) 作製した各種多元系酸化物蛍光体薄膜EL素子のEL特性を評価し、母体材料の構成元素の組成及び発光中心の最適添加量を1回の成膜プロセスで最適化できることを実現できた。 4) 本コンビナトリアルスパッタリング法で見出した最適組成及び最適不純物添加量が通常のスパッタリング法においても有効であることを実証できた。 5) 上記の蛍光体材料において、最適組成及び最適不純物添加量で蛍光体ターゲットを作製し、通常のスパッタリング法を用いて蛍光体薄膜EL素子を作製し、コンビナトリアルスパッタリング法により作製した蛍光体薄膜EL素子と同等のEL特性を実現できることを確めた。
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Research Products
(2 results)