2010 Fiscal Year Annual Research Report
SOFC用低温超酸化物イオン伝導性ランタン-ケイ酸大型単結晶の新規育成技術確立
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21560730
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
中山 享 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (50300637)
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Keywords | 焼結法 / セラミックス / 種結晶 / 固体酸化物型燃料電池 |
Research Abstract |
代表申請者らが従来レーザー媒質Nd:Y_3Al_5O_<12>系で培った「焼結法による単結晶育成」技術により、平成21年度に育成ができなかったランタン-ケイ酸単結晶の作製を引き続き試みた。単結晶素材(多結晶体、セラミックス)のサイズは直径8mm×長さ10mmとして、浮遊帯溶融法(FZ法)によって作製した種結晶に用いて育成実験を行った。アパタイト基本組成であるLa_<9.33>(SiO_4)_6O_2組成において、直径5mmX長さ10mm程度の単結晶を育成できた。また、この単結晶育成の再現性が非常に良かった。育成温度は1750℃で、育成時間は5~10時間であった。育成したLa_<9.33>(SiO_4)_6O_2組成単結晶の酸化物イオン伝導性を測定できるように加工し、c軸に平行方向の伝導率とc軸に垂直方向の伝導率を300~800℃の温度範囲で測定を行った。その結果、全温度領域においてc軸に平行方向の伝導率がc軸に垂直方向の伝導率よりも約2桁高い値を示し、アパタイト型酸化物イオン伝導体に特有であるc軸方向の高いイオン伝導性が観察された。これは、代表申請者らがすでに報告しているFz法によって育成したNd_<9.33>(SiO_4)_6O_2単結晶で得られた結果と一致している。さらに、Nd-Si-O系ではFZ法によって育成ができなかったアパタイト組成から外れたLa_<9.7>Si_6O_<26.55>組成の単結晶育成にも成功している。
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