2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560736
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
津田 浩 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 研究グループ長 (30262108)
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Keywords | ファイバ・ブラッグ・グレーティング / 超音波検出 / 非破壊検査 / 振動検出 / 光ファイバセンサ |
Research Abstract |
ファイバ・ブラッグ・グレーティング(FBG)をファイバ・リングレーザの共振器としたシンプルな超音波検出システムの開発をした昨年度に引き続き、そのシステムの超音波検出能を評価するため今年度は下記の研究を行った。 1.超音波検出感度を最大にするシステムの最適化 ファイバ・リングレーザの光カップラの分配比、光アンプの駆動電流が同システムの超音波検出感度に影響を与えると考えられることから、これらのパラメータを操作し、検出感度を最大にする設定を探索した。光カップラの分配比を1:9程度にすることで超音波の検出感度を向上させることができた。また光アンプの駆動電流に関しては検出素子の検出能が飽和しない範囲で最大にすることで検出感度が最大になった。 2.他システムとの比較による同システムの有効性の検証 レーザ光源、または広帯域光源を利用した超音波検出システムとの比較を行い、開発されたシステムの優位性を検証した。その結果、広帯域光源を利用したシステムでは不可能であった単発超音波検出が今回開発したシステムでは可能であった。またレーザ光源と比較しても振動がない場合、同等の検出感度を有した。しかし振動条件下では検出感度が低下する現象が確認された。振動下における超音波検出感度の低下は今後、改善すべき課題として残された。 3.ひずみ変動下における超音波検出可能性の検証 開発されたシステムはブラッグ波長に依存しない超音波検出システムであることを実証するため、ブラッグ波長の異なるFBGを用いる、またはひずみを負荷した状態での超音波検出を試みた。その結果、このシステムを用いた超音波検出はブラッグ波長に依存しないことを実証した。
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