2010 Fiscal Year Annual Research Report
ねじり調製によりミクロ組織を制御した難加工材料の高速・低温塑性加工プロセスの開発
Project/Area Number |
21560743
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
古井 光明 富山大学, 理工学研究部(工学), 准教授 (90262972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
會田 哲夫 富山大学, 理工学研究部(工学), 准教授 (20283062)
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Keywords | ねじり調製 / ミクロ組織変化 / 動的再結晶 / 双晶変形 / 結晶粒微細化 |
Research Abstract |
環境調和性の高いプロセス制御型材料加工研究の一環として、ねじり加工を利用した素形材の調製による低温・高速塑性加工プロセスを開発することが本研究の目的である。すなわち、加工荷重の効果的な低減をもたらす温度,速度,角度の各パラメーターから成るねじり加工の最適条件を確立する。また、ねじりによるせん断変形と押出しによる高い静水圧のシナジー効果によって微細組織を形成し、高強度と高靭性,良好な表面性状と耐食性を併せ持つマグネシウム合金形材の創製を目指す。塑性加工性が悪いとされるマグネシウムの代表的展伸用合金AZ31Bを供試材とし、種々の恒温下で回転速度1rpmのねじり加工を施した場合のミクロ組織変化を調査した。室温から373Kの温度では、ほぼ均一にねじることが可能であり、結晶粒内には変形双晶が確認された。なお、473K以上の温度域においては、導入されたせん断ひずみ量が多い試料外周部において、動的再結晶によると思われる微細な結晶粒が主に旧粒界近傍において見られた。一方、変形双晶は確認できなかった。微細結晶粒の面積はねじり温度の上昇に伴い広くなり、573K以上では試料のほぼ全域が微細で均一な結晶粒組織を呈した。ねじりと引張による変形挙動を比較したところ、破断までのひずみ量は異なるものの、類似した変形のモードを示すことを応力-ひずみ曲線より明らかにした。
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