2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己修復型耐酸化機能を有する新規高耐食性Mo-Cr系窒化物バルク体の創製
Project/Area Number |
21560761
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Research Institution | Research Institute for Applied Sciences |
Principal Investigator |
長江 正寛 Research Institute for Applied Sciences, 研究部, 第一研究室主任研究員 (60304341)
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Keywords | 窒化物固溶体 / 直接通電加圧焼結 / モリブデン窒化物 / クロム窒化物 |
Research Abstract |
本年度は,主として本研究の基礎となるMo-Cr系窒化物バルク体作製条件の検討を行い,得られた焼結体の基礎物性の評価並びに組織観察を行った. まず初めに,0~100wt%の種々の割合となるよう市販のMo_2N粉末とCrNを秤量し,これらをエタノール中で24hボールミルにより湿式混合した.これらを黒鉛型に充填し,真空中1250℃,15minの条件で直接通電加圧焼結し,直径30mm,高さ20mmの焼結体を得た.得られた焼結体はいずれも銀白色の金属光沢を有しており,比較的良好な電気伝導性を示すことから,放電加工による切断等が可能であった.X線回折の結果より,得られた焼結体はMo-Cr系の固溶体窒化物であることが分かった.焼結体のビッカース硬さはCrN量が増加するにつれて低下する傾向を示した.焼結体の相対密度はCrN量の増加に伴い上昇し,20%以上のCrN量では相対密度が90%以上の緻密な焼結体が得られた.焼結体のTEM観察を行った結果,5%CrN添加試料ではβ-Mo_2N型の微細双晶組織からなっていることが明らかとなった.他の組成の試料はいずれもγ-Mo_2N型類似の微細組織であった.
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Research Products
(3 results)