2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560767
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松田 秀幸 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (00181735)
|
Keywords | 光ガルバノ分光法 / 酸素 / 窒素 / 鉄鋼 |
Research Abstract |
励起プラズマ源兼信号検出器として自作のグリム型グロー放電管を用い、プラズマガスとしてアルゴン(圧力2Torr)を使用し、軟鋼および西進商事鉄鋼標準物質SS-2(O:109ppm,N:16ppm)、SS-4(O:12ppm,N:140ppm)を放電管の陰極として実験を行った。励起用波長可変レーザーはNd:YAGレーザーの倍波(532nm)で励起したチタンサファイアレーザーを使用した。試料陰極を板状にすると酸素・窒素原子の光ガルバノ信号が検出できなかったため、板状鉄鋼試料に直径3mm、深さ5mmの穴を開けて中空陰極とした物、及びピン状鉄鋼標準物質に直径3mmの穴を開けてサンプルホルダーに固定して中空陰極としたものを板状試料の代わりに用いて実験を行った。放電電流を40mA程度流すことにより、酸素・窒素原子の光ガルバノ信号O(I)844.6nm、N(I)821.6nmなどを検出することができた。しかし、窒素原子の光ガルバノ信号強度が試料を変えると変化するものの、鉄鋼試料中の窒素含有量と光ガルバノ信号強度が比例しておらず、また酸素原子の信号が試料によらずほぼ同じ強度を与えてしまうなどという結果が得られた。この原因として、i)実験に用いたグリム型グロー放電管の到達真空度は2x10^<-2>Torr程度であるため、酸素の光ガルバノ信号が混入した空気の影響を大きく受けているii)試料原子濃度と光ガルバノ信号強度が比例関係にない可能性があるなどが考えられる。
|
Research Products
(1 results)