2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560767
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松田 秀幸 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (00181735)
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Keywords | 光ガルバノ分光法 / 高周波放電 / 再生発信器 / 酸素 / アルゴン |
Research Abstract |
前年度の研究から、酸素や窒素原子濃度と光ガルバノ信号強度が比例関係にない可能性が認められたため、内径12mm、長さ20cmのガラス管を放電部とした漏れの少ない放電管を製作し、そこにTorrのアルゴン中に3%の酸素を混合したガスを流し、高周波放電プラズマを発生させて酸素原子の光ガルバノ信号と原子吸光信号の同時検出をすることにより光ガルバノ信号の定量特性の評価を試みた。励起用光源はチタンサファイアレーザー及び外部共振器型半導体レーザーを用い、信号検出は2つの方法を試みた。(1)13.56MHz、10~100Wの高周波を放電部に容量結合して高周波プラズマを発生させ、13.56MHzに同調させたピックアップコイルを放電部に巻き付けてレーザー照射に伴う高周波電流の変化を検出する方法。(2)再生発信器と呼ばれる10W程度の自励発信器を自作して高周波電源として用い、その発信器を構成する共振コイルを放電部に巻き付けて高周波放電プラズマを発生させ、レーザー照射に伴う高周波プラズマのインピーダンス変化を再生発信器内を流れる電流変化として検出する方法。この(2)の方法は、高周波放電を使った光ガルバノ分光法では標準的な検出法である。その結果、(1)の方法では印加した高周波電力を増加させると光ガルバノ信号(アルゴンの原子線)は急激に弱くなり、混合ガスの主成分であるアルゴンであってもあまり良いS/Nのスペクトルが得られなかった。(2)の方法では、(1)の方法に比べてS/Nが大幅に改善されたアルゴンのスペクトルが得られたが、844.6nmの酸素原子の光ガルバノスペクトルは確認できなかった。
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Research Products
(1 results)