2011 Fiscal Year Annual Research Report
熱プラズマによる窒化物系複合ナノ粒子の創製に関する研究
Project/Area Number |
21560794
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
奥山 秀男 独立行政法人物質・材料研究機構, 先端材料プロセスユニット, 主席エンジニア (80354215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目 義雄 独立行政法人物質・材料研究機構, 先端材料プロセスユニット, ユニット長 (00354217)
鈴木 達 独立行政法人物質・材料研究機構, 先端材料プロセスユニット, 主幹研究員 (50267407)
打越 哲郎 独立行政法人物質・材料研究機構, 先端材料プロセスユニット, グループリーダー (90354216)
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Keywords | Alナノ粒子 / Mgナノ粒子 / 窒素プラズマ / 強制蒸発 / 水素 / 水酸化Mg |
Research Abstract |
本研究は,金属および合金と窒素プラズマ反応を用いた新しい複合ナノ粒子の創製を試み,その特性評価を通じて機能性用途の探索を目的とするものである. 23年度は純金属と窒素プラズマ反応において、AlおよびMgの金属と窒素プラズマの反応に着目,Alの場合は窒素プラズマとの反応では金属Al(70at%)と窒化物AlN(30at%)の混合した(Al+AlN)ナノ粒子が得られることが以前の研究で明らかにしてきたが,Mgと窒素プラズマの反応例は知られていない.Mgの場合もAlの場合と同様に窒化物を含んだ混合ナノ粒子の生成が想定されたが、得られたナノ粒子は金属Mgであった.金属Mgの形状は細密六方晶や球形状を有しており,その大きさは,30nmから1000nmの範囲であった.この理由は強制蒸発により蒸発・凝縮して得られたナノ粒子は細密六方晶であり,乱流などにより再び熱プラズマ近傍で粒子同士が溶融・凝固した粒子が球形状になったものと推定した. 現時点ではMgナノ粒子は日本市場では販売されていない.しかしながら,本方法によるMgナノ粒子の作製は生産性が極めて高いこと(200g/h:5KWh)が判明した. Mgナノ粒子はMgB_2などの超伝導材料線材作製に使用されているが、Mgナノ粒子が水と反応し室温状態でも極めて容易に水素を発生することを発見した.Mgと水との反応は継続的に進行することが判明した。この理由は水との反応で水素とMg(OH)_2が生成されるが、Mg(OH)_2は薄片状の層状化合物となってMg粒子表面から剥離するためと推定した.
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