2010 Fiscal Year Annual Research Report
リサイクルプロセス構築のための高温水中でのモノマー類の熱安定性評価と基礎物性測定
Project/Area Number |
21560795
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 修 独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学システム研究センター, 主任研究員 (20357148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 善雄 独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学システム研究センター, 主任研究員 (10358004)
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Keywords | 化学工学 / シミュレーション工学 / 廃棄物再資源化 / 物性実験 |
Research Abstract |
テレフタル酸(TPA)の高温水中での熱安定性評価 ステンレスチューブ型反応器を用いてTPAの熱安定性を検討したが、仕込みのTPA量(数十~数百mg)に比べ回収ロスが大きく、本法では処理温度および処理時間とTPA回収率との相関関係を得ることができなかった。このため来年度は、実験に内容積100mlのオートクレープを使用するとともに、回収率評価に中和滴定法を加え、測定精度の向上を図る。 ・プロセスフローならびにシミュレーション計算 これまで策定したポリエチレンテレフタレート(PET)の地域分散処理用の、高温水を利用するケミカルリサイクルモデル(処理能力1000kg/日)に、テレフタル酸(TPA)の晶析精製工程を組み込む改良に取り組んでいるが、TPAの熱安定性評価および溶解度測定が当初計画より遅れているため、エネルギー試算による最適化については、引き続き来年度に行う。 ・昨年度から取り組んだ、ポリエステル樹脂のひとつであるポリブチレンテレフタレート(PBT)について、高温水を利用するケミカルリサイクルプロセスモデル構築に必要なPBTの高温水中での分解反応、ならびに回収モノマーの1つである1,4-ブタンジオール(1,4-BudiOH)の高温水中での安定性・閉環反応についての検討を更に進め、PBTのみならず、耐熱性に優れたポリエチレンナフタレート(PEN)についても250~300℃の高温水中で分解でき、化学原料として有用な2,6-ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールが得られることを見出した。これらの結果と各ケミカルリサイクルモデルのコンピューターシミュレーションによる基礎プロセス部分のエネルギー計算を合わせて、国際会議等で発表した。
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Research Products
(7 results)