2009 Fiscal Year Annual Research Report
常温メタン水蒸気改質反応による水素製造のための新規光触媒の開発
Project/Area Number |
21560799
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 寿雄 Nagoya University, 工学研究科, 准教授 (80273267)
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Keywords | 光触媒 / 水素 / 水 / メタン / 酸化ガリウム / チタン酸カルシウム |
Research Abstract |
持続可能な社会を実現するためには,我々の生活水準を維持するために必要なエネルギーを再生可能な資源と再生可能なエネルギーから作り出す必要がある.我々は,白金添加酸化チタン光触媒に室温で光を照射しながら再生可能資源であるメタンと水蒸気を流通させると,メタンは水により二酸化炭素にまで酸化され,同時に水素が得られることを見出し,これを光触媒的メタン水蒸気改質反応と名付けた.その後,白金添加ランタンドープタンタル酸ナトリウム光触媒(Pt/NaTaO_3:La)がより高活性であることを見出し,一般に貴金属添加半導体光触媒が有効であろうという作業仮説を立てた.本研究は,この仮説に従い,本反応のための新規な高性能光触媒の開発を目指して,本反応の反応機構・律速段階と,触媒に求められる構造的因子を明らかにし,触媒設計指針を確立することを目的としている.平成21年度には,固相反応法・均一沈殿法等の様々な方法でチタン酸カルシウムを調製し白金を添加し,その構造と光触媒活性の相関を検討した結果,比表面積や結晶子径,欠陥量が大きく影響することが見いだされた.特に,固相反応法の場合の出発物質である酸化チタンの構造が調製後のチタン酸カルシウムの構造・光触媒活性に大きな影響を与えることがわかった.一方,酸化ガリウム光触媒の異元素ドープについて詳細に検討し,水のみ,メタンのみを流通させたときの反応速度も測定し,メタンや水分子の活性化に重要な構造因子を整理することに成功した.
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Research Products
(9 results)