2011 Fiscal Year Annual Research Report
メタロシリケートを基材とする高活性・高耐久化メタン脱水素芳香族化触媒の開発
Project/Area Number |
21560803
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
有谷 博文 埼玉工業大学, 工学部, 准教授 (40303929)
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Keywords | Mo/H-MFI / メタン / 脱水素芳香族化 / 天然ガス / GTL技術 / Mo L殼XANES |
Research Abstract |
水熱合成法により調製したH-MFIおよびGa格子置換H-MFIへのMoO_3(5wt%)修飾触媒を用いたメタン脱水素芳香族化活性の経時変化追跡による活性評価を、固定床流通型反応装置にて行った。昨年度までの研究成果に従い触媒前処理および反応温度は700-750℃とし、失活抑制のためのシリル化処理をMo/si=10での活性極大となる修飾条件にて活性化および失活抑制のための条件を検討した。その結果、トリエトキシフェニルシランを用いたMo/H-MFIへのシリル化は、700℃での本反応に初期活性の低下を与えるものの、経時失活の抑制による高耐久化を与え、芳香族化収率の増大を与えることがわかった。さらにこのシリル化は750□では熱安定性の限界により高耐久化を与えないこと、および共存水素による炭素析出失活の抑制とは同時には用いることが高耐久化効果につながらないこともあわせて結論づけられた。 一方、Ga格子置換MFIを担体としたMo/H-GaMFI触媒では、S:/Al_2=40の組成条件でのGa含有比Al/Ga=1の高濃度Ga含有では本反応に低活性を示したのに対し、Ga含有量の低下に従い活性の増大および経時失活の乏しい良好な高活性傾向が顕著であった。先述のGa非含有Mo/H-MFI触媒では反応初期の高活性を反応経時において維持できないのに対し、Gaの低濃度格子置換により初期活性の低下は示すものの経時失活の抑制が顕著であり、とくにAl/Ga=10付近での本反応活性はシリル化後の場合と同様、反応初期の高活性をおおむね保持し経時失活に乏しい効果を与えたことが推論された。以上の結果、および高活性・高耐久性Mo活性種が非晶質Mo部分酸化炭化物種としていずれも確認された結果より、本触媒の活性化にはMFI酸点の制御が不可欠であり、とくに外表面の強酸点の抑制効果が極めて重要であることが総括された。
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Research Products
(5 results)