2011 Fiscal Year Annual Research Report
多種の血管新生因子を同時検出するための蛍光プローブの創製と医療診断への展開
Project/Area Number |
21560814
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 祥夫 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 主任研究員 (60321907)
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Keywords | 血管内皮細胞増殖因子 / 蛍光 / タンパク質 / センサー / 分子プローブ / 色素 |
Research Abstract |
本年度は、VEGF検出用蛍光分子プローブ及びFGF検出用蛍光分子プローブおよびVEGFとFGFを同時に検出するためのプローブの性能評価を中心に行った。それぞれの蛍光分子プローブの蛍光発色団は、これまでに得られた知見から、4-(ジシアノメチレン)-2-メチル-4H-ピランを有するものおよびフルオレセイン誘導体とした。上記の蛍光発色団を、VEGF検出用プローブでは、VEGF受容体のVEGF結合部位に導入した。また、FGF検出用プローブでは、ヘパリンに導入した。さらに両者を同時に検出するためのプローブとして、上記ペプチドとヘパリンを連結したプローブを試作した。これらの蛍光分子プローブが、それぞれ目的とするタンパク質を特異的に認識するかどうかを、蛍光光度法を用いて確認した。その結果、VEGFおよびFGF添加前は、蛍光分子プローブからは微弱な蛍光が観察されたが、室温下、VEGFおよびFGFを添加すると、それぞれ目的のタンパク質と相互作用した時のみ、瞬時に蛍光強度の増加が確認された。検量線については、VEGF濃度およびFGF濃度と蛍光プローブの蛍光強度との間には良好な直線関係が成立した。蛍光分子プローブと目的とするタンパク質の解離定数を算出したところ、10^<-9>Mオーダーの値が算出された。また、妨害物質の影響について検討したところ、無機塩、還元剤、有機溶媒などは、蛍光プローブとVEGFおよびFGFとの反応に影響を与えないことが分かった。さらに、上記蛍光プローブをシリカを原料とし、ピッチ200nm、高さ1μmのナノピラーから構成される基板上に精密に固定化し、VEGFおよびFGFとの相互作用を確認したところ、単に溶液状態に分散させた時および平坦な基板に固定化させた時よりも、5倍程度の検出限界の向上および血清中のVEGFおよびFGFの検出にも成功した。
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Research Products
(10 results)