2010 Fiscal Year Annual Research Report
飛行実験に基づくパラフォイルの飛行特性解明と誘導・制御
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21560815
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
溝端 一秀 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00271875)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 飛行力学 / パラフォイル / 航法 / 誘導・制御 |
Research Abstract |
パラフォイルは、各種の飛行体を回収するための手段として、従来のパラシュートに代わるものとして極めて有用であり、パラフォイルによる自律的滑空・回収システムの構築が期待されている。その自律的誘導則・制御側を構築するには、パラフォイルの飛行特性を解明する必要があり、それには、風洞試験や曳航実験によるよりも、飛行実験を系統的に多数実施することが肝要である。そこで、本研究課題は以下のことを目的とする。 1)飛行実験を系統的に多数実施することを通して、パラフォイルの飛行特性を解明する。 2)これをもとにして自律的誘導則・制御則を予備的に構築し、その妥当性を飛行実験によって検証する。 本年度は、パラフォイル飛行実験機の飛行状態を機上で計測・記録するために加速度・角速度センサー、GPS受信機、およびエアーデータセンサーからなる航法計測機器を導入し、その機能・性能を地上で検証した。また、取り扱いの容易な翼幅1m級のサブスケール・パラフォイル機体に上記航法計測機器を搭載して、風等の外乱を受けない屋内において飛行実験を実施した。無線操縦によって飛行させ、航法計測データから飛行経路および空力係数を推算した。また、パラフォイルの飛行を2台のビデオカメラで撮影し、その動画を解析することによって飛行経路を同定した。これらの手法について良好な適用性が確認されたが、パラフォイル射出の際に角速度計測が一時的にレンジオーバーとなることから飛行経路同定の精度が劣化することが確認され、角速度計測のレンジを拡大することで対処することとした。さらに、パラフォイル飛行の数値シミュレーションコードの作成を進めた。
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