2009 Fiscal Year Annual Research Report
アクセス困難な構造部材の健全性診断のためのネットワーク型計測システムに関する研究
Project/Area Number |
21560832
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
新宅 英司 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 准教授 (50263728)
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Keywords | 構造計測 / ひずみセンサ / 圧電セラミックス / マイクロコントローラ / 計測システム / 電源 |
Research Abstract |
[研究目的]本研究は,計測のためのアクセスが困難な場所で,航行中の船舶の構造部材のひずみ,変形などを計測する実用的な計測装置を開発することを目的とする.具体的には設置スペースや作業の繁雑さを気にせず構造部材各所に簡単に取り付けられ,小型で耐久性がある薄型の筐体に,圧電材料を使用したひずみ,加速度,変形センサと信号処理回路,電源を内蔵し,構造物に接着して使用でき,計測した情報を処理・通信する機能を持つ計測システムを実現することを目的とする. [実施内容]平成21年度は初年度であるため,研究開発環境を準備することにあて,計測システムの基盤となるマイクロコントローラプログラムの開発環境を整備するとともに,利用する通信技術,回路の電源技術等の調査を行った.また,センサ性能や筐体の開発に必要となる構造解析プログラムを整備し,試験的に圧電ひずみセンサの開発に利用した.さらに計測システムの長期使用を可能とするために,センサ形状とセンサ信号処理回路を見直すとともに,圧電セラミックスを用いた新しいひずみセンサの開発を行った. [研究成果]本年度の研究で開発した圧電ひずみセンサは,薄型の圧電セラミックスとアルミ板を使用することで厚さ1mm程度の薄さを実現するとともに,構造物のひずみ成分を検出する性能を持つ.簡易な回路構成で計測することが可能であるため,システムの長期間動作させる効果がある.平成22年度に成果を学会等で公表する予定である.
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