2011 Fiscal Year Annual Research Report
亜臨界水処理によるバイオマス+プラスチック混合廃棄物のクリーン燃料化
Project/Area Number |
21560850
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
佐古 猛 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (20324329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡島 いづみ 静岡大学, 工学部, 助教 (40436910)
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Keywords | バイオマス / 廃プラスチック / 燃料化 |
Research Abstract |
亜臨界水中で、農作物非可食部+非塩素系ブラスチックから、石炭並みの高発熱量を持ち、塩素分が少ないクリーンな複合粉末燃料を生産するための基盤技術の開発を目指した。 (1)亜臨界水による複合粉末燃料化の最適条件の決定 亜臨界水を用いて、農作物非可食部と非塩素系プラスチック混合物から高発熱量の複合粉末燃料を生成するための最適処理条件を決定した。ただし農作物非可食部としては、硬い繊維質を多く含んでいる稲わらやもみ殻、食品加工工場からの排出量が多いキャベツを用い、非塩素系プラスチックとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンといった汎用の熱可塑性プラスチックを用いた。その結果、200℃、1.6MPa、反応時間30分、撹拌速度10rpm、農業廃棄物:廃プラ:水分調整材=10:2:5(重量比)の条件で水熱処理すると、粒径が5mm以下、発熱量が25~30MJ/kg、塩素含有率0.3wt%以下の複合粉末燃料が得られた。 (2)亜臨界水中での複合微粒子化のメカニズムの解析 のぞき窓付きの亜臨界水加水分解観察装置を用いてキャベツとポリスチレンの粉末燃料化過程を観察した結果、180℃付近からキャベツの微粉化と炭化が起こり始めると共にプラスチックの溶融も進行したが、キャベツの炭化により装置内の熱水が黒く着色し、プラスチックの微粒子化を観測できなかった。 (3)バイオマス成分の高速乾燥に対する亜臨界水処理効果の解析 22年度の食残+廃プラスチックと同様に、農作物非可食部+廃プラスチックの場合も水熱処理により乾燥速度が3~5倍速くなった。 (4)複合粉末燃料の特性評価 項目(1)で示した最適条件で農作物非可食部+非塩素系の汎用プラスチックから粉末燃料を生成すると、25MJ/kg付近の高発熱量、粒径が5mm以下、粒度分布が比較的狭い、塩素含有率0.3wt%以下の粉末燃料を生成出来ることがわかった。
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Research Products
(14 results)