2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560857
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長崎 百伸 Kyoto University, エネルギー理工学研究所, 教授 (20237506)
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Keywords | ECCD / Heliotron J / Fisch-Boozer効果 / Ohkawa効果 / 捕捉粒子 |
Research Abstract |
非誘導駆動電流の制御は高性能プラズマの実現や定常プラズマ維持に向けての重要な課題の一つである。ECCDはオーミック電流を用いない非誘導電流駆動プラズマの定常維持に利用されており、ヘリカル系においてもブートストラップ電流の抑制、回転変換分布制御が期待されている。線形理論によればECCDの電流駆動は低域混成波電流駆動と同程度の駆動効率が予測されたが、実際の駆動効率は1桁程度低く、その物理機構は明確にはなっておらず、電流駆動効率低下の要因を探ることは、電流駆動のための入射パワーを低減するために必要不可欠である。本年度は、ECCDの制御性を向上させることを目的に、新しい入射システムの導入を行った。ガン発振器を用いた低パワー(13dBm)試験では、入射ビームは1/e2パワーのビーム半径が磁気軸において3cmであり、プラズマ小半径a^~20cmよりも十分に小さい結果が得られた。また、可視光レーザーも用いた試験ではN||の範囲が一0.05から0.6までと設計通りの範囲となっており、システムが設計どおり動作していることを確認した。このN||の範囲はEC駆動電流のN||依存性を調べる上で十分に広い。この入射システムを用いて、Heliotron JにおいてECCD実験を開始した。EC駆動電流は平行屈折率N||に依存し、N||=0.4のときに最大2kAが得られた。この電流値はこれまでのリップルトップ加熱の場合の約半分程度の値であり、ECCDが磁場リップルでのパワー吸収位置に強く依存していることを示している。EC電流の増加に従ってECE信号の急激な増大が観測されており、高エネルギー電子がECCDと高い相関を持っている結果が得られている。
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