2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560857
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長崎 百伸 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (20237506)
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Keywords | ECCD / Heliotron J / 回転変換 / Fisch-Boozer効果 / Ohkawa効果 / 大域的アルフベン固有モード |
Research Abstract |
非誘導駆動電流の制御は高性能プラズマの実現や定常プラズマ維持に向けての重要な課題の一つである。ECCDはオーミック電流を用いない非誘導電流駆動プラズマの定常維持に利用されており、ヘリカル系においてもブートストラップ電流の抑制、回転変換分布制御が期待されている。本研究では、新しく開発した入射システムを用い、Heliotron Jにおいて70GHz第2高調波X-mdeによるECCD実験を行った。集束したガウスビームを生成するとともに制御性の向上によってN||依存性が調べられるようになり、ECCDの物理過程に関する理解が進んだ。プラズマ実験結果はEC駆動電流がN||によって制御できることを示すとともに、磁場配位に強く依存することを示した。EC駆動電流が最大となるのはN||=0.5でECパワーが磁場リップルの山近くにおいて吸収される条件のときである。この電流値はこれまでのリップルトップ加熱の場合の約半分程度の値であり、ECCDが磁場リップルでのパワー吸収位置に強く依存していることを示している。平行運動量を保存するTRAVIS計算コードを用いた理論計算結果は実験結果と定量的に良い一致を示し、捕捉粒子の効果について明確な示唆を与えた。EC駆動電流値は数kAと小さいものの局在化しているため磁気軸中心近傍で駆動される場合は回転変換分布を十分に変える。NBIプラズマで励起される大域的アルフベン固有モード(Global Alfven Eigenmode, GAE)にECCDを印加したところ、GAEを抑制することに成功した。ECCDによって変化する磁気シアとモード強度との関係を調べ、ある磁気シアの強さにおいてモード強度が急激に減少することがわかり、モードの安定化に磁気シアの閾値があることを実験的に示した。この結果はモードの励起が磁気シアに依存するという理論と定性的に一致する。ECCDによる回転変換制御に指針を与えるとともに、高性能プラズマ実現に向けたMHD不安定性抑制に繋がる結果が得られた。
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[Journal Article] Influence of trapped electrons on ECCD in Heliotron J2011
Author(s)
K. Nagasaki, S. Yamamoto, H. Yoshino, K. Sakamoto, N. B. Marushchenko, Y. Turkin, T. Mizuuchi, H. Okada, K. Hanatani, T. Minami, K. Masuda, S. Kobayashi, et al.
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Journal Title
Nucl. Fusion
Volume: 51
Pages: 103035
DOI
Peer Reviewed
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