2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560858
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
利根川 昭 東海大学, 理学部, 教授 (90197905)
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Keywords | ダイバータ / ELM / ダイバータ模擬装置 / 衝突輻射モデル / 高エネルギー電子 / 水素原子のBalmer系列 / 非接触プラズマ / 再結合量 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高熱流シートプラズマの発生可能なダイバータ模擬装置(TPD-SheetIV)を用いて熱パルスプラズマを発生させ、その時の非接触プラズマの形成過程の特性とV字ダイバータによる熱負荷特性を調べることにより、`ELM発生時のV字ダイバータの有効性を検証することである。 研究実施内容としては、ダイバータ模擬装置(TPD-SheetIV)のプラズマ源の電極の電位をスイッチング回路を用いて制御することによりパルスプラズマ流を発生させ、その際、複数のV字型のダイバータ板をシートプラズマ終端部に設置し、非接触プラズマの生成と崩壊現象を分光計測により、ダイバータ板の熱負荷を2次元放射温度計(既存像知)により測定した。また同時に各種基礎パラメーター(電子温度・密度、電子の速度分布関数等)をLangmuirプローブにより測定した。その結果、パルスプラズマが発生した際、低エネルギー(数eV)のバルクプラズマのみならず、高エネルギー電子(20~40eV)が発生することを観測した。また、電子の分布関数を考慮できる衝突輻射モデルを構築し、高エネルギー電子が発生した際の水素原子のBalmer系列の発光強度特性を、衝突輻射モデルの計算結果と良い一致が見ることができた。このことにより、パルスプラズマが発生する場合、高エネルギー電子が非接触プラズマの原子・分子過程に影響を与えていることを検証することができた。また、ダイバータ構造をより閉構造化することにより、衝突輻射モデルで計算した再結合量が増大していることから、ELMのようなパルスプラズマにおけるV字ダイバータの有効性を検証することができた。
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Research Products
(6 results)