2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560860
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
山田 一博 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (80222371)
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Keywords | 核融合 / プラズマ計測 / トムソン散乱 / 前方散乱 / 後方散乱 |
Research Abstract |
本研究課題では,LHDトムソン散乱装置の測定温度領域の拡大(50eV~10keV→5eV~30keV)と電子温度の等方性・非等方性の実験的検証を目的とし,LHDトムソン散乱装置を前方散乱・後方散乱のハイブリッド形式が可能な複走レーザートムソン散乱装置へ発展的に改造する研究を行っている。 このために,平成22年度においては複走レーザートムソン散乱に欠かせない位相共役鏡を用いた縦単一モード発振可能な高繰り返し・高出力レーザーの開発を重点的に実施した。このレーザーは既存のコンテニュアム製50Hz/0.5J(平均出力25W相当)レーザーと同10Hz/2.5Jレーザー(平均出力25W相当)の2台を組み合わせることをベースにしている。平成22年度の研究ではアンプ段を1個追加することと電源部を強化することで1.5J/50Hz(平均出力75W相当)の性能を引き出すことができた。また,縦単一モード発振を安定に動作させるために発振段を改良し,必要な性能が得られていることを確認した。しかしながら,開発作業中にレーザー内部の光学素子がこの出力に耐えられず破損するというトラブルが発生した。来年度は破損した光学素子をより破損しきい値の高いものに置き換えることと,必要箇所にアイソレーターを挿入することで,本レーザーを安全に運転できるよう改良する。 また,このレーザービームをLHD本体へ導入するためのビーム経路の設計を起こった。これらは来年度中に完成しLHDへ設置する予定である。 以上,平成22年度の研究では一部予期せぬトラブルも発生したがおおむね良好な成果を得ることができたので,平成23年度以降も精力的に研究を進める予定である。
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Research Products
(4 results)