2009 Fiscal Year Annual Research Report
負イオンビームプローブ法による新方式大強度正イオンビームモニターの開発
Project/Area Number |
21560864
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
神藤 勝啓 Japan Atomic Energy Agency, 核融合研究開発部門, 研究員 (80322999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 元 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (30201263)
金子 修 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合科学研究所・大型ヘリカル研究部, 教授 (00126848)
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Keywords | 負イオンビーム / ビーム計測 / 大強度正イオンビーム / 粒子加速技術 / イオン源 |
Research Abstract |
国際核融合材料照射施設(IFMIF)で用いられるような大強度CW重水素正イオン(D^+)ビームにおいて、加速器運転中にビーム輸送系でビーム品質を調べることは、加速器やビームの制御の観点で非常に重要である。線形加速器ではビームプロファイルモニター(BPM)として、ビーム輸送系の中にガスセルを設置して、ビーム通過によってセル内の原子・分子から脱離した電子の振る舞いを診るビーム非破壊型BPMや、金属ワイヤーがビームを切るように走査して測定するビーム破壊型BPMが用いられる。しかし、ガスセル式BPMでは、セル中の原子や分子と衝突することによるビームの散乱や損失の問題、低真空度中をビームが通過するため、ビーム光学に悪影響を与えるなどの問題が生じる。ワイヤー式BPMでも、ビームを破壊してしまうのでCW運転での計測の難しさ、ビームの衝突でワイヤーや周辺機器の放射化などの問題がある。そこで、これらに替わる方式として、負イオンをプローブビームとして遠方外部より入射したBPMを考案した。水素負イオン(H^-)のように電子親和力が0.75eVと小さいが、安定で壊れにくい負イオンをプローブビームとして用いて、ターゲットとなる正イオンビームに対して垂直に入射したときに、位置方向でのH^-ビーム減衰量を診ることで、プロファイルを調べる。この方式を用いることで、CWビームに対してもリアルタイムでモニターすることが可能となり、これまでのBPMの問題点を克服できると考えられる。本年度は、核融合科学研究所で開発されてきた大強度ヘリウム正イオン(He^+)ビームをターゲットビームとして用いた負イオンビーム法による原理検証実験を行うために、その設計検討をした。またプローブビーム用に70mm×2mmの矩形ビームを引き出せるH^-イオン源の設計、製作を行った。
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Research Products
(2 results)