2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウム冷却高速炉の自由液面からの渦によるガス巻き込み量定量評価に関する研究
Project/Area Number |
21560869
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小泉 安郎 信州大学, 繊維学部, 教授 (20215156)
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Keywords | 原子力工学 / 高速増殖炉 / 熱工学 / 流体工学 / 構造設計 / 渦 / 気泡 / 二相流 |
Research Abstract |
ガス巻き込み量測定実験を行った。試験部は透明アクリル樹脂製で、内径100mm、高さ250mmの円筒容器である。容器側面部に接線方向からの液の流入口、底面に液流出孔を持つ。容器内には旋回流が形成され、底面流出孔に向かってくぼみ渦が形成される。このくぼみ渦から生じるガス巻き込み量について調べた。試験流体には水を用いた。 ガス巻き込み状況は、以下で分類される。 1.くぼみ渦先端からの気泡のはぎ取りによるガス巻き込み。 2.くぼみ渦が容器底面出口孔に達して生じるガス巻き込み。 3.くぼみ渦の生成消滅があり、消滅時に気泡が液中に取り残され、流出孔から吸い出されるガス巻き込み。 ガス巻き込み量測定は、以下によった。 1.試験部下に位置する流れ可視部で流れを気泡流化させ、高速度カメラで撮影し、気泡径と通過気泡個数を求め、時々刻々のガス巻き込み量を求める。 2.流れ可視部と循環ポンプの間に位置する気泡収集部に気泡を集め、その容器内時間あたり気相体積変化から時間平均ガス巻き込み量を求める。 ガス巻き込み現象の観察、ガス巻き込み量の測定から、ガス巻き込み形態と容器内液位、液流量、ガス巻き込み量の関係についてまとめた。上記1.くぼみ渦先端からの気泡のはぎ取り形態から、2.くぼみ渦が底面出口孔に達して生じるガス巻き込み形態に遷移すると、出口管路内流動状態はスラグ流となり、ガス巻込み量は急増する。
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Research Products
(4 results)