2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウム冷却高速炉の自由液面からの渦によるガス巻き込み量定量評価に関する研究
Project/Area Number |
21560869
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小泉 安郎 信州大学, 繊維学部, 教授 (20215156)
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Keywords | 高速増殖炉 / 渦 / ガス巻き込み / 安全性 / 気泡流 / スラグ流 / 環状流 / 炉心出力不安定 |
Research Abstract |
高速増殖炉の究開発計画が進められている。経済性向上の方策の1つとして、出力に比してコンパクトな炉容器設計が課題となっている。炉容器サイズの減少は炉容器内冷却材速度の増加をもたらす。このことは、炉容器内で冷却材自由液面からカバーガス巻き込みの懸念を生じさせる。ガス巻き込みの発生は、炉心出力の不安定、および炉心冷却不全を生じる可能性を持つ。ガス巻き込み量の定量的把握が為される必要がある。本研究課題は、ガス巻き込み量を実験的に求め、ガス巻き込み量について調べることを目的とする。 円筒容器内に周方向から水を流入させ、底部中央出口孔から水を流出させる。容器内にくぼみ渦が形成される。このくぼみ渦によりガス巻き込みが発生する。ガス巻き込み量測定は、 (1)試験部下に位置する流れ可視部で流れを気泡流化させ、高速度カメラで撮影し、気泡径と通過気泡個数を求め、時々刻々のガス巻き込み量を求める。 (2)流れ可視部と循環ポンプの間に位置する気泡収集部に気泡を集め、その容器内時間あたり気相体積変化から時間平均ガス巻き込み量を求める。 流量、および、試験容器液位をパラメーターとして、上記ガス巻き込み量の測定を行う。 渦先端から気泡が剥ぎ取られ、出口管に運ばれていく場合は、ガス巻き込み量は少ないが(気泡状巻き込み)、出口管路内まで渦が侵入し、スラグ流、環状流状態でガス巻き込みが発生する状態になると(渦状巻き込み)、ガス巻き込み量は急増し、液流量の増加に伴いガス巻き込み量は増大する。容器内液位が低い場合は渦状巻き込みが発生しやすい。液位が高くなるに従い、気泡状巻き込みが発生し、次いで液流量の増加に伴い、渦状巻き込みが発生するようになる。
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Research Products
(2 results)