2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21570002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
松本 幸次 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00119140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 弘志 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (00173071)
松岡 聡 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (90509283)
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Keywords | 脂質ドメイン / カルジオリピン / ホスファチジルエタノールアミン / 枯草菌 / カルジオリピン合成酵素 / MinD |
Research Abstract |
本研究は、細菌膜脂質ドメインの構造とその形成機構の解明を目的とし、以下の2つの課題を設け、その解決をはかることを目的とする。(1)カルジオリピンとホスファチジルエタノールアミンは枯草菌細胞膜に均一に分布せず、分裂隔壁と両極にドメインをつくり局在することを明らかにしたので、これまで未検討であった他の主要脂質に対するプローブを開発し、細胞表層における膜脂質分布の全体像を解明する。(2)枯草菌細胞の分裂隔壁細胞膜に脂質合成酵素が局在することをこれまでに明らかにしたので、分裂隔壁への局在が、どの様な仕組みでおこるのかを、細胞分裂に関連するタンパク質との相互作用と、酵素タンパク質の内部の局在に係わる領域を解析し、脂質ドメインが形成・維持される原理とその機能を解明する。 平成21年度は、課題(1)については、標的脂質分子に特異的に結合するオリゴペプチドをM13ファージディスプレイのライブラリーから選択した。糖脂質、ボスファチジルグリセロール及びカルジオリピンに特異的に結合するペプチドをコードするクローンを、選り分け操作biopanningによってライブラリーからスクリーニングした。これらの内には、特定の脂質を欠損する変異株から得られた脂質画分に結合しないものや、精製された特定脂質(とりわけカルジオリピン)に高い特異性を示すものが多く得られたことから、これらのクローンの配列決定と特異性検定に集中して研究を実施した。課題(2)については、枯草菌において、細胞分裂位置を制御するタンパク質MinDのCOOH末端に、これまで大腸菌MinDにおいて知られていたものに加えて、新たな両親媒性αヘリックスCTDα1を見出したことから、この新たな両親媒性αヘリックスの役割の解析を、これまで行なってきたカルジオリピン合成酵素のCOOH末端にある両親媒性αヘリックの役割の解析に加えることとした。
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