2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21570020
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
天野 雅男 Nagasaki University, 水産学部, 教授 (50270905)
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Keywords | 鯨類 / ハクジラ類 / マッコウクジラ / 社会構造 |
Research Abstract |
マッコウクジラのワカオスの社会構造を把握するため、2009年8月10日から9月30日にかけて、北海道羅臼町を基地に、根室海峡に来遊するマッコウクジラの調査を行った。ウオッチング船を用いて個体識別用の写真撮影を行うと同時に、赤外線距離計により個体までの距離を計測して個体のサイズ推定を行った。これらのデータから、個体の同伴関係とサイズの関係を解析している。今年度の調査で識別された個体は計43個体で、これらのうち過去4年間に識別されていたものは21個体であった。約半数の個体が新規識別個体であるという傾向は過去3年間で変わらず、この海域に来遊するワカオスは毎年来遊するものと、特定の年のみ来遊するものに別れる事が明らかになってきている。この二つのグループに何らかの差異があるのかを今後検討する予定である。調査中には適宜水中マイクを用いて、コミュニケーション音であるコーダの収録を目的に鳴音録音を行った。音声データは現在解析中である。また、これらの海上調査と平行して、羅臼灯台の高台よりセオドライトを用いて、マッコウクジラの分布と移動を把握する調査も行った。
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[Journal Article]2009
Author(s)
Mori, K., Yoshioka, M., Amano, M.
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Journal Title
The Wild Mammals of Japan(Shoukadou)
Pages: 336-337
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