2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21570036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米田 好文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10124215)
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Keywords | シロイヌナズナ / 花芽分化誘導 / 新規遺伝子 / TRP / 花芽 / 花成遅 / 突然変異遺伝子 / C2ドメイン |
Research Abstract |
花芽分化に関わる遺伝子はかなり網羅されつつあるが、まだまだ未知の因子が予想されている。本研究はそこに焦点を当てる。新規な遺伝子の候補として2遺伝子、FLA1,FLA2を同定してきた。本年は、Fla1変異体に集中して解析を進めた。Fla1変異体も長日にて花芽分化の遅延がみられるので、光周期依存(photoperiodic)経路に関わる変異と推定した。光周期依存経路の遺伝子、GI,CO,は野生型と変わりなくFT遺伝子が低下していたので、CO-経路非依存型の作用すると推定した。CO-非依存経路SMZ,SNZ,TOE,FLM遺伝子に発現変更があることが既知なのでFla1変異体で各遺伝子の発現量を推定した。その結果は、変異体ではすべて遺伝子発現が上昇していた。この結果はCO-非依存経路との推定に矛盾しない。 ところでFLA1遺伝子は、2つのドメインを持つ;C2ドメインとトリプトファン(以下Trp)合成酵素活性に関わるドメイン。C2はカルシウムを使うシグナル伝達に関与する,ドメイン。Trp合成と花芽分化誘導の関連は今まで知られていないので、追究した。25mMTrpまで効果ないが、50mM以上になると花芽分化が野生型と同様になる。他のTrp生合成関連変異体の花芽分化誘導を解析すると、花芽分化誘導が遅延することを発見した。また、Trp合成阻害剤の効果もみられることを見出した。このように酵素活性ドメインが花芽分化誘導に関連しているらしいことが明らかになった。
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