2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21570049
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
横田 悦雄 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助教 (80212299)
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Keywords | 小胞体 / レティキュロン / RHD3 / GTP / リン酸化 / ミオシン / タバコ培養細胞BY-2 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
シロイヌナズナのレティキュロンであるAtRTN3とAtRIN17に対する抗体を用いた免疫沈降法によって、これらの成分と相互作用する小胞体(ER)成分の同定を試みたが、他のAtRTNやRHD3などは検出できなかった。AtRTN17に関しては、N端あるいはC端にGFPを連結させたタンパク質を発現させ抗GFP抗体によって免疫沈降を行ったが、やはり他の成分を検出することができなかった。また抗RHD3抗体による免疫沈降でも、AtRTNなどの成分は検出されなかった。現在免疫沈降に用いるERを可溶化するための条件、例えばディタージェントの種類などを検討しているところである。 多くのAtRTNのN端、RHD3のC端にはセリン残基のクラスターが存在することから、これらのタンパク質がリン酸化されている可能性が示唆された。そこでリン酸化タンパク質吸着カラムを用いてその可能性を確かめたところ、少なくともAtRTN1、3、4、5、6、17とRHD3が抗体を用いたイムノブロットやMS解析によって検出された。そこで、まず細胞内におけるERチューブ形成におけるリン酸化の役割を、タバコ培養細胞BY-2を用いて検討した。カルシウムイオン存在下でカルシウムイオノフォアを加えると、BY-2細胞の表層ERネットワークは大きな袋状の構造に変化する。そしてカルシウムイオンなどを除くことによってチューブ構造が再生されるが、この再構成はタンパク質リン酸化阻害剤により抑制された。つまり脱リン酸化によってERチューブ形成が阻害されたことになる。このリン酸化によるチューブ形成機構における役割を更に解明するために、現在単離したERを用いたチューブ再構成系を用いて解析を行っているところである。
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Research Products
(5 results)