2009 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジーにおいて新規に同定された膜構造体の超微形態解析
Project/Area Number |
21570069
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
馬場 美鈴 Japan Women's University, 理学部, 学術研究員 (80435528)
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Keywords | 免疫電子顕微鏡 / 電子線トモグラフィ / オートファジー |
Research Abstract |
酵母のオートファジーにおいて、オートファゴソーム形成初期過程の膜動態について形態学的解析を行う。 1、オートファジーにおいて唯一の膜蛋白質として同定されていたAtg9は、膜蛋白質であるにもかかわらず細胞内にきおける局在も膜構造体も検出されていなかった。Atg9をオートファジー不能変異株の一つに発現させることにより膜構造体を可視化することに成功した。その像は膜が断片化するなど特異的形態を示していたため、オートファゴソームが形成される初期過程を捕らえたと予測した。そこで、Atg9の発現により形成された膜構造体とAtg9蛋白質の発現を詳しく解析したところ、形成の過程を推測させる素過程に分けられた。 2、オートファゴソームを同定するマーカー蛋白質であるAtg8は、オートファゴソームの膜が伸長する時に関与すると考えられている。新規に同定された膜構造体から、初期過程の膜動態を形態学的に予測するために、Atg8の局在を免疫電子顕微鏡により観察し結果を得た。この結果から、Atg9とAtg8が局在する部位の詳しい解析を進行中である。 3、オートファジー不能変異株は、いずれもオートファゴソームが形成されない。しかし、それらの中のいくつかはAtg8が膜の脂質結合型を示す細胞であった。これらの細胞について免疫電子顕微鏡法を用いて、Atg8が細胞内のどこに局在するかを調べることにより、初期過程の膜動態を検討する。Atg1欠損株では、液胞輸送のcargoとなる液胞内加水分解酵素が細胞質で凝集体を形成する。Atg8はその周囲に免疫反応がでることを確認した。 4、ミトコンドリアをオートファゴソーム膜に隔離するレセプター蛋白質Atg32の局在を明らかにした。
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Research Products
(6 results)