2009 Fiscal Year Annual Research Report
ペルオキシソーム機能制御におけるAAAペルオキシンの役割
Project/Area Number |
21570116
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田村 茂彦 Kyushu University, 理学研究院, 准教授 (90236753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤木 幸夫 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (70261237)
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Keywords | ペルオキシソーム / オルガネラ / AAAタンパク質 / ペルオキシン / ペルオキシソーム欠損症 |
Research Abstract |
本課題研究は細胞内小器官ペルオキシソームをモデルオルガネラとして、その形成と代謝の制御システムを分子レベルで明らかにすることを目的としている。ペルオキシソーム形成を担う因子(ペルオキシン)の中でも、AAAファミリータンパク質であるPex1pおよびPex6p(AAAペルオキシン)に研究の焦点を合わせ、それらの構造生物学的な解析とタンパク質間相互作用の制御能に着目したペルオキシソーム形成システム解明という切り口から研究を遂行する。そこで21年度では、AAAペルオキシンの機能解析、さらにはそれらの機能的な標的と推測しているPex14pの構造生物学的な解析からタンパク質選別輸送システムの解明を目指して研究を行った。 Pex1pおよびPex6pのD1D2領域のリコンビナントタンパク質を調製し、それらのATPase活性を測定する実験系を構築した。その結果、Pex1pは3量体を形成し、D2部分がATPase活性を担っていることを明らかにした。このATPase活性を利用してPex14pのオリゴマー構造を変換していると推測している。また、Pex14pがアミノ末端部分で2量体を形成していることを構造生物学的に明らかにし、その機能的な意義について考察した。
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