2010 Fiscal Year Annual Research Report
ペルオキシソーム機能制御におけるAAAペルオキシンの役割
Project/Area Number |
21570116
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田村 茂彦 九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (90236753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤木 幸夫 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (70261237)
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Keywords | ペルオキシソーム / オルガネラ / AAAタンパク質 / ペルオキシン / ペルオキシソーム欠損症 / タンパク質相互作用 |
Research Abstract |
本課題研究は細胞内小器官ペルオキシソームをモデルオルガネラとして、その形成と代謝の制御システムを分子レベルで明らかにすることを目的としている。ペルオキシソーム形成を担う因子(ペルオキシン)の中でも、AAAファミリータンパク質であるPex1pおよびPex6p(AAAペルオキシン)に研究の焦点を合わせ、それらの構造生物学的な解析とタンパク質間相互作用の制御能に着目したペルオキシソーム形成システム解明という切り口から研究を遂行した。 平成22年度では、AAAペルオキシンをペルオキシソーム膜へリクルートする役割を持つPex26pが、膜透過装置の主要な構成ペルオキシンであるPex14pと直接結合し、AAAペルオキシンがPex14p-Pex5p複合体と相互作用するための足場タンパク質として機能することを明らかにした。またAAAペルオキシンの細胞内局在に重要な役割を果たすPex26pとの相互作用をセミインタクト実験系を用いて解析し、AAAペルオキシンの細胞内におけるダイナミックな機能と立体構造の変化を解明した。さらにAAAペルオキシンの分子標的と考えているPex14p-Pex5p複合体の構造と結合親和性の相関を表面プラズモン共鳴の原理に基づいたビアコアシステムを用いて定量的に解明することで、AAAペルオキシンの分子機能解明に向けて新たな知見を得ることができた。
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Research Products
(3 results)