2009 Fiscal Year Annual Research Report
超微小タンパク質結晶試料可視化技術の開発による全自動データ収集の実現
Project/Area Number |
21570124
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
五十嵐 教之 High Energy Accelerator Research Organization, 物質構造科学研究所, 准教授 (80300672)
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Keywords | X線結晶構造解析 / 可視化 / 測定の自動化技術 |
Research Abstract |
本研究では、結晶試料照射の方向(orマスキング)を外部制御することにより、可視光でもエッジ強調によりミクロンサイズ結晶が認識可能な装置を開発する。また、ラージスケール観察系を別に設け、ミクロンサイズ結晶の位置決め制度を向上させ、既存のループセンタリング機能と組み合わせたアルゴリズムを開発することにより精緻な結晶試料の自動位置決めを実現し、ミクロンサイズ結晶の全自動測定システムの開発に繋げる。今年度は以下の2項目を実施した。 (1)高輝度LED発光装置及び周辺装置の開発 照度を稼ぐとともに、発光部位を制御することで照射方向を制限してエッジ強調を行い、ミクロンサイズ結晶でも容易に視認できるようにすることを目的として、高輝度発光LEDを並べたモザイク状の照明及びその制御装置を設計、製作をした。具体的には、5mm径の高輝度LEDを72個、なるべく円形になるように並べ、49mm径の照明とした。そして、発光部位をPC上から容易に制御できるよう、72chのリレーユニットと電源、電圧制御を組み合わせ、USBプロトコールの入力を持つ制御装置を製作し、ノートPCと組み合わせて照明制御ができることを確認した。 (2)ミクロンサイズ撮像系の構築及び上記発光装置と組み合わせたテスト実験 高精細高感度デジタルCCDカメラを選定し、画像読み出しルーチンの開発を行った。BL-17Aに既に設置されているテレセントリック光学系の長焦点望遠鏡と組み合わせて画像取得が可能となり、上記発光装置を組み合わせて、実際にクライオループにマウントしたタンパク質結晶を作製し、エッジ強調画像の取得テストを行ない、最適なエッジ強調画像が取得できる条件検討を開始した。
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