2011 Fiscal Year Annual Research Report
超微小タンパク質結晶試料可視化技術の開発による全自動データ収集の実現
Project/Area Number |
21570124
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
五十嵐 教之 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (80300672)
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Keywords | X線結晶構造解析 / 可視化 / 測定の自動化技術 |
Research Abstract |
本研究では、結晶試料照射の方向を外部制御することにより、可視光では認識困難なミクロンサイズ結晶を、エッジ強調により認識可能にする装置を開発する。この装置を用いてミクロンサイズ結晶の位置決め精度を向上させ、既存のループセンタリング機能と組み合わせたアルゴリズムを開発するととにより、ミクロンサイズ結晶の全自動測定システムの開発に繋げる。今年度は以下の2項目を実施した。 (1)高輝度LED発光装置及び周辺装置の開発 21年度に試作し、改良を進めてきた高輝度LED72素子パターン制御発光楽置について、微小領域照射のための工夫(素子配置や単体照度向上、小型化による近接化)を進めたが、全体照度は向上できても微小領域の輝度を効果的に向上することは困難であることが結論としてわかったため、ミラー集光型の発光素子と全焦点カメラを組み合わせることにより問題解決を図った.全焦点カメラではより照度が必要になるが、開発したミラー集光型であれば微小領域照度については十分であることが分かった。また、これまで開発してきた照度制御装置を改良することで、外部PC上の制御ソフトからコントロールできるようにした。 (2)ミクロンサイズ撮像系の構築及び上記発光装置と組み合わせたテスト実験 22年度までのテスト結果から、問題解決(照度不足と視界深度不足)を図るため、ミラー集光型発光素子と全焦点カメラを回折計に組み込み、画像認識アルゴリズムやインターフェースの開発を行った。しかし、微小なコントラストを鮮明に判則するためには、微小な振動も許されず、カメラと発光装置をより堅牢に固定する必要であることがわかり、免震や小型化などの検討を進めているところである。
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