2010 Fiscal Year Annual Research Report
Glut4トランスロケーションに関する新規必須因子BIG2の機能解析
Project/Area Number |
21570142
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
内山 圭司 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (60294039)
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Keywords | Glut4 / BIG2 / Glut4小胞再構成 / リサイクリングエンドソーム / 3T3-L1脂肪 |
Research Abstract |
インスリン刺激によるGlut4トランスロケーション機構の解明を目指し、本研究ではGlut4トランスロケーションに対する新規必須因子BIG2の機能を明らかにすることを目的とした。 H21年度の結果、3T3-L1脂肪細胞において、初期エンドソームとリサイクリングエンドソーム(RE)を含む高密度ミクロソーム(HDM)画分からのGlut4小胞形成がインスリン刺激によるGlut4トランスロケーションにおいて重要であることが示唆された。H22年度はこのことを確認するために、HDM画分からのin vitroにおけるGlut4小胞再構成系の構築を目指した。また、BIG2に関するこれまでの報告より、BIG2はREからの小胞形成に必要であることが考えられたため、このことについても確認した。また、Rab11(REのマーカー)の大部分がHDM画分に検出され、Glut4およびBIG2もこの画分に検出されることは前年度に確認していので、Rab11とGlut4またはBIG2との局在を蛍光免疫染色法により確認したところ、共に共局在が確認された。また、REからの小胞形成を抑制するBIG2変異体(BIG2(E738K))を3T3-L1脂肪細胞に大量発現させることによりGlut4トランスロケーションが抑制されることも明らかにした。これらの結果、BIG2はREからのGlut4小胞形成に必要な新規の必須因子であると考えられた。そこで、BIG2がHDM画分からのGlut4小胞形成に必須な因子であることを詳細に検討するために、HDM画分をドナー膜として、これにサイトゾルを加えインキュベートすることでin vitro Glut4小胞再構成系を構築することに成功した。このことにより、次年度においてBIG2を介したGlut4小胞形成のメカニズムをより詳細に解析することが可能となった。
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