2010 Fiscal Year Annual Research Report
酵素の立体構造に基づくスフィンゴ脂質代謝制御の分子機構に関する研究
Project/Area Number |
21570149
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
生城 浩子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10280702)
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Keywords | 酵素反応 / タンパク質 / スフィンゴ脂質 / 生体分子 / 微生物 |
Research Abstract |
ヒトのセリンパルミトイル転移酵素(SPT)遺伝子の点変異によって先天性知覚神経障害I型(HSNI)を発症する.細菌SPTについて,ヒトSPTとの一次構造上の相同性に基づいて,HSNI変異箇所に相当するアミノ酸残基を選定し,HSNI型変異を導入した変異型酵素を作成を試みた.現在までに報告されている変異7種類の変異のうち,6種類については変異型酵素を大腸菌内で可溶性に大量発現させることに成功した.しかし,これら変異型SPTはいずれも精製途中に沈殿してしまった.精製方法の工夫によって水溶性の状態で回収できることが判明したことから,目下さらに精製方法を改良して回収量を増やしている。 スフィンゴシン-1-リン酸リアーゼ(SPL)については,N末端の膜結合領域の欠失変異体の大腸菌内大量発現系を作成し,精製法を確立した.精製酵素を用いた基本的な酵素学的正常解析をほぼ終え,結晶化のスクリーニングを行った.蛍光標識基質を用いた活性測定系を作成し,質量分析法により反応生成物を直接同定することに成功した.SPL酵素タンパク質の結晶化にも成功したが,結晶生成の再現性に問題があるため,更なる検討を行っている
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Research Products
(7 results)